半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

教育論

3713 断る勇気

昨日の道徳授業を参観したO中学校の先生から電話がありました。 校内研修で私がつくったプレゼンを使いたいので譲ってくれませんかという依頼でした。 この依頼を断りました。 理由は,私がつくったプレゼンを他人が行っても,私の考えがきちんと伝わるかど…

3687 子ども観

毎日,読んでいる野中信行先生のブログにこんな記事が紹介されていました。 〈引用はじまり〉 「子ども観」 学校で研究授業が行われた日。研究授業を行う学級を除いて、それ以外の学級は自習になる。研究授業が行われる学級に全教員が集まり授業を見る。そん…

3617 学校で学ぶことは何か

10月9日の「内外教育」(時事通信社)の巻頭論文に,岩井忠彦さんが以下のようなことを書かれていました。 偶然にも今朝のあいさつ運動の時に,ボランティア大学生に同じような話をしました。〈引用始まり〉 予期せぬ社会の変化に直面しても狼狽せず,柔軟に…

3612 仕事と実践

明治図書の教育雑誌「授業力&学級経営力11月号」に北海道の堀先生がこんなことを書かれていました。 ①仕事…公務上ならなければならいないこと。自分でなくてもできる。代えが利く。 ②実践…自分でなければできないこと。〈引用はじまり〉 自分の実践研究の成…

3593 学年主任研修会

公的研修会で,定期的に開催されているものはおそらく, ・校長研修会(月1回) ・教頭研修会(月1回) ・教務主任研修会 ・研究主任研修会 ・生徒指導主事研修会 ・道徳教育推進教師研修会 だと思います。しかし,現状を考えた場合,学年主任研修会が必要だ…

3588 叱る基準

「小六教育技術10月号」(小学館)の特集は,子どもを叱る覚悟と技術でした。 この中で高橋尚幸先生が「叱る基準を減らすこと」と書かれていました。 この言葉こそ,中学教師は肝に銘じるべきだと思います。 叱る回数が増えれば増えるほど,生徒の心は教師か…

3563 初任者指導連絡会

今日の午前中は,教育センターで初任者指導連絡会がありました。 その会で,質問したことは以下の通りです。「市内の初任者で学級担任をしている教師はどれぐらいですか」 すると,センターの先生から「全員です」という答えが返ってきました。 「初任者に学…

3558 やっぱり「自由」がわかってない

長野市の小学校の自由研究が「自由」じゃない? Twitterで母「自由研究なんだから何でもいいじゃん..」 これは,今日のヤフーニュースのタイトルです。内容はこんな具合です。〈引用はじまり〉学校が児童に配布した資料=写真によると、自由研究の専用の用紙…

3483 教育実習生のシステムを変える

現在,3名の大学生が教育実習に来ています。 3週間の実習となっています。学校としては,一般的に以下のような講話や授業をさせる学校が多いようです。 ①学校運営 ②教師の心得 ③生徒指導 ④特別支援教育 ⑤道徳教育 ⑥教科指導 ⑦学級経営 ⑧指導案作成そして,2…

3473 案外簡単なことかもしれない

教育について,いろいろな人たちが語っています。 教師向けに様々な書籍が出版されています。 指導法や学級経営について多くの技術が開発されてきました。 ここまでくると,何が大切で何が有効なのかわからなくなってきます。 しかし,教育というのは案外簡…

3469 テストの目的とは何か

本日,前期中間テストが終わりました。 定期テストですから,教科書の限られた範囲から出題するのが普通です。 実力テストとは違います。 さて,この定期テストの目的を考えたことがありますか。 私なりに考えてみました。 ①授業中,教えたことをどれぐらい…

3370 学年集会を開く理由

おおよそ緊急あるいは臨時で学年集会を開くのは,生徒指導上の問題が発生した場合が多いです。 しかし,これを繰り返していくとすべてが事後指導になってしまいます。 そこで私は,学年の空気が悪くなったと感じた時は,学年集会を開くことにしています。 具…

3336 基礎基本を誰から教わるか

野中信行先生が,「授業をきちんと成立させていく基礎・基本10ヶ条」というものをご自身のブログで紹介されています。 その10か条とは,以下の通りです。1 指導言を整えよ〜発問・指示・説明を区別して〜 2 指示ー確認を徹底せよ 3 フォローの技術を磨…

3318 2:8

今日は,校務推進日で全員揃う最終日でした。 1日のほとんどが職員会議と校内研修でした。 いつも思うのですが,反省ばかりで次への意欲が高まらない会議です。 反省することも必要ですが,こればかりに時間をかけるはいかがなものかと思います。 「反省」:…

3307 見る,動く

いつも見ている野中先生のブログに以下のような記事が掲載されていました。〈引用始まり〉 ●現場教師のとき、心がけていたことがある。 何か問題を感じたとき、次のような動きをする。 1 よく見る。 2 それが何かと考える。 3 打つ手を処方する。 4 行動…

3301 校長の仕事

校長や教頭の管理職の仕事で最も大切なものは何かと考えてみました。 重点目標やグランドデザインなどに基づいて学校を運営することではないと思います。 教師集団をうまくまとめていくという答えも浮かんできました。 さらに考えた結果,一つの答えに行き着…

3297 教育の無償化

昨日の読売新聞の論説で,山粼正和さんが「高校の無償化」について書いていました。 この記事を読む前は,無償化に賛成でしたが読んだ後は考えが変わりました。 「高等教育無償化は愚策」であると断言されています。〈引用始まり〉 「義務教育を終え,高校,…

3288 優しい時代

31年間教師をしていて,最近感じていることです。 全体的に職員室が優しくなっているということです。 新採の頃は,先輩からよく叱られたり指導されたりしていました。 職員会議では,意見のぶつかり合いはしょっちゅうで,時には罵倒されることもありました…

3286 それぞれの距離感

以前から「80㎝の距離」という言葉を使ってきました。 これは,教師と生徒との適度な距離を例えたものです。 新任の若い教師は,生徒との年齢も近いため,お兄さんお姉さん教師となってしまう傾向があります。 つまり,「0㎝の距離」で教師と生徒とが仲良し…

3285 隙間の時間②

前回,教師は隙間の時間が危険であることを認識すべきたと書きました。 その危険とは,いじめなどの生徒指導上の問題が発生しやすいということです。こういった認識があるからこそ,隙間の時間をできるだけ作らない努力をしています。 つまり,担任が学級に…

3284 隙間の時間

学校には隙間の時間が数多く存在します。 隙間の時間とは,生徒のそばに教師がいない時間のことです。 具体例をいくつかあげると ①朝から担任が教室に行くまでの時間 ②授業と授業の間の休み時間 ③4校時の授業から給食準備までの時間 ④昼休み ⑤6校時の授業か…

3254 研究をすればするほど

九道研に向けて7月から10月までずっと指導案作成や授業研究を行ってきました。 様々な意見やアイデアを出しながら進めてきました。 もちろん,いろいろな指導も入ってきました。 その結果として,道徳授業に対してモチベーションが低くなったり,楽しくなっ…

3247 実践と理論

様々な人たちが,道徳科について論を展開しています。 大学教授や現場教師,研究団体などです。 様々な理論のベースになっているものは,学習指導要領とその解説編のはずです。 しかし,この理論をベースにした道徳授業を実践すれば,必ず生徒の道徳的な判断…

3239 学級委員決めをどうするか

後期の開始をスムーズに行うために,本日2時間を使って後期の学級組織を作りました。 そのリーダーである学級委員を決める方法には,いくつかあります。 ①選挙 ②立候補 ③推薦 ④担任の指名さて,どの方法がいいのでしょうか。 ①から④のどの方法をとっても何ら…

3236 昔の資料を見てみると

「授業力&学級経営力」の連載原稿を書くときに,昔の学級活動資料を参考にしようとファイルを見てみました。 すると担任時代に使ったいろいろなプリント資料がで出てきました。 その時は,一生懸命考えて作ったものでしょう。 しかし,今読み返すと教育哲学…

3224 通知表の所見

二学期制ですから,現在通知表作成に向けて忙しくなっています。 特に,学級担任は学級の生徒数分の所見を書くのですから,3連休はその仕事でいっぱいだったと思います。(そんな中でも,部活動の指導をしている教師が多いのです) さて,3年生は学級に40名…

3218 学力向上の鍵は何か

全国学力学習状況調査の結果が出ると,現場では校内研修がさかんになります。 どうすれば,学力が向上できるかということについて,研究授業や協議などを行うのです。 結論から言えば,学力向上で一番大切なことは,教師自身の意欲をどうやって高めるかとい…

3211 部活動と授業の情熱バランス

金曜日の放課後の職員室でよくでる話題。 土日の部活の練習や練習試合,公式戦のこと。 部活動に対して熱い思いをもつのはいいことだと思います。 部活動に対して意欲的な教師がいることは,頼もしいことです。 しかし,それと同じくらいの情熱を授業研究に…

3208 生徒理解

現場では,生徒理解という言葉をよく聞きます。 まずは生徒理解をしようとか,「いじめ」を防ぐためにはひとり一人の生徒理解に努めましょうとか,生徒理解の日というものまであります。 根本から考えてみましょう。 そもそも,本当に生徒を理解できるのでし…

3200 夏休みの課題

夏休みも終わろうとしています。 学校には,いろいろな教科の課題を提出にくる生徒も増えています。 おそらく,教科担任や学級担任から締め切りが過ぎているので,早く提出しなさいと言われたのでしょう。 ・自由研究 ・読書感想文 ・読書感想画 ・書写 など…