半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3288 優しい時代

31年間教師をしていて,最近感じていることです。
全体的に職員室が優しくなっているということです。
新採の頃は,先輩からよく叱られたり指導されたりしていました。
職員会議では,意見のぶつかり合いはしょっちゅうで,時には罵倒されることもありました。
飲み会でも,先輩たちが次々と酒をつぎにきて,説教されていました。
サークルに入ってからも,野口先生から正しく批判されました。
深澤先生からは,実践を機関誌上で厳しく批判されました。(というかたたきのめされました)その後のフォローもしっかりと優しく?してくださいました。
こんな経験があったからこそ,学ぶ意欲が高まり,少しはましな教師になったと思います。
これがなかったら,サラリーマン教師のままで終わっていたと思います。

さて今です。

このような空気は少なくなりました。
先輩が後輩を叱り,指導する場面がなくなりました。
職員会議で議論を闘わせる場面がなくなりました。
授業研究で批判する人が少なくなりました。


叱られ慣れていない若手が増えたようです。
叱り慣れていない先輩が増えたようです。

本当に優しい時代になったと思います。

優しいと言えば聞こえがいいですが,何も言わない我関せずの空気が増えたような感じです。

こんな感じで,正しい教師文化は次世代に受け継がれていくのでしょうか。

非常に心配です。