半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3646 授業の「必要条件」と「十分条件」

学習支援ボランティアでうちの学校に来ている大学生が,別の中学校で社会科授業を参観してきたという報告を受けました。

つまり,私の社会科授業と比較検討できる機会を得たということです。

その感想を覚えている範囲で列挙します。

①デジタル教科書を使っていた。

②板書が黒板の3分の1ぐらいだった。

③生徒は静かに授業を受けていた。

④全員が参加したとは言えなかった。

⑤学習プリントはなかった。

⑥教師の説明時間が長すぎた。

⑦楽しそうに授業を受ける生徒が少なかった。

 

大学生とは言え参観者がいる授業が,こんな具合です。

参観者がいれば日頃の授業とはちょっと違う授業をすることが多いようです。

いわゆる「見せる授業」をするのです。

この授業で「見せる授業」と言えば,①ぐらいでしょうか。

 

授業に大切なことは何でしょうか。

私は以下のことを意識して毎日授業をしています。

①全員参加させる。

②社会科があまり得意ではない生徒でも褒めてもらえる場面をつくる。

③生徒全員を必ずフォローする。

④楽しみながら学習させる。

⑤自学ノートを提出したくなるような仕組みをつくる。

⑥学びのモチベーションを高める工夫を取り入れる。

 

「デジタル教科書」も「学び合い」も「アクティブラーニング」も「課題解決学習」も「めあてとまとめの提示」も「必要条件」なのかもしれません。

しかし,上のようなことをやっても生徒全員の学びのモチベーションを高めることができるか疑問です。

ですから,「必要条件」ではなく「十分条件」を模索しながら,毎日授業をしているのです。

明日は、熊本セミナーに参加してきます。

北海道の著名な実践者から,授業の「十分条件」を学びたいと思います。