半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3425 「来年の4月の私」

3年生最初の200字作文のタイトルを「来年の4月の私」としました。
普通だったら,
「最高学年になっての決意」とか
「今年頑張りたいこと」とか
「私の目標」などというタイトルで書かせることが多いと思います。
そういったありきたりのタイトルでは,ありきたりの作文しか書かなくなってしまいます。
生徒が書きたくなるタイトルを提示すれば,真剣に考え,書く意欲も高まるはずです。
作文のタイトルなんか,どうでもいいと考える教師もいるでしょう。
しかし,生徒を良い方向へと育てたいと考える教師であれば,こういった細かい点にもこだわるものです。
さて,その作文を読んでみました。
2つ紹介します。

3年2組 女子
今,来年の四月を考えると,高校に入学し,これからどういうことが待っているのかと不安や希望を持っている頃だと思う。高校に入学というのも,ただ何となく高校に入って何となく過ごすだけでは面白くない。その高校で何を学んだかでどんな人生を送れるかは,「今」にかかっていると思う。これもしておけばよかった,あれもしておけばよかったと来年の四月に後悔しないように「今」のこの時間をどう過ごすかしっかりと考えて過ごしたい。


3年2組 男子
来年の四月の私は,高校に進学しソフトボールを続けていると思います。来年は,高校に入学し新しい勉強が始まり新しい出会いがあればいいなあと思います。そのためには,一日一日の授業や友達と過ごす時間を大切にしなければならないと思います。先生がおっしゃった事をきとんと聞く,そういう事を続けていくことも成長するために必要だと思います。今,自分が出来ることを一生懸命にやり,来年は立派な高校生になりたいです。