若い教師は生徒指導のやり方をどうやって身につけていくのか,疑問に思っています。
初任者研修でしょうか。
否。
初任者指導の教員は本に書いてあるような一般的な方法しか教えません。
先輩からの技を盗むのでしょうか。
否。
基本的に生徒指導は,教師と生徒との1対1の状態ですから,先輩教師がどんな指導をしているか分からない場合が多いので,技を盗むことは難しいです。
では,どうやって身につけるのでしょうか。
それは,様々な生徒指導の場数を踏むしかないと思います。
私自身がそうでしたが,100人の生徒がいれば100通りの指導が必要になってくるのです。
少々オーバーな話になりましたが,これをやれば絶対にうまくいく指導はないのです。
言い換えると,肌で覚えるしかないのです。
こんなことをやっていては,若い教師が生徒指導がうまくなるわけがありません。
そこで,以前こんなことをやっていました。
①生徒指導では,必ず若い教師を立会い人として,ベテラン教師がどんなことを話,どんな指導をしているのか,目の前で見せるようにしました。
②若い教師に,どんな指導をしたのか必ず報告をさせていました。
このようにシステム化していかないと,生徒指導の技術は向上しないのです。
現在の職場では,どんな生徒指導をしているのか,よくわからないことも多々あります。
生徒の現状報告だけでは,生徒指導の技術は向上するわけがありません。
私自身も大きな生徒指導をしないですむように,日頃から見えないところで様々な関係づくりをしているつもりです。
野口先生も言われています。
「学校教育の基本は,防火作業であって消火作業でない」
問題が起きなようにするのが,教育なのだと思います。