半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4491 「学年びらき」にあたって

令和3年度のはじめにたり,3年職員へ配布した資料「学年びらき」の冒頭部分です。学年主任の思いを書いたものです。
はじめに
普通の教師が「すばらしい学級」をつくるのではなく,普通の教師が「普通の学級」にするために協力してがんばりましょう。1年間よろしくお願いします。学級を荒れさせないためには,当たり前のことを当たり前にできる生徒を育てることです。生徒が安心できる学級をつくらないと,学力や道徳力も育ちません。また保護者との良好な関係もつくれません。授業で勝負という言葉がありますが,授業が基本ではなく,学級づくりが基本なのです。つまり,学級経営ではなく「学級統率」という意識が大切なのです。
また,生徒の成長は1年間という短いスパンでとらえてはいけません。中学校3年間で生徒を育て上げるという認識で指導をしていくのです。平成31年度の最初の保護者会で,3年間で生徒を育てることを宣言しました。短いスパンでとらえると,些細な部分ばかりが気になってしまい,ついつい叱って指導することが多くなってしまいます。しかし,3年間という長いスパンでとらえることによって,指導の柱が明確になり,生徒を俯瞰して指導することができるのです。もちろん,日々の細やかな指導は続けていく必要はありますが,育てたい生徒の具体的な像があれば,指導が大きくブレることはなくなります。生徒との信頼関係が崩れるのは,指導の柱がない,指導の一貫性がないからなのです。
卒業式という3年間のゴールをしっかりと見据えて,1年間の指導をしていきましょう。よろしくお願いします。