半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5638 衰えた聴くチカラ

近年,静かに人の話を聴くことができない生徒が増えてきているように思います。

授業中でも,1分間弱の説明の時間でさえ,がまんできずに隣としゃべり始める生徒がいます。(集中力が持続しない生徒が多いので,ダラダラと説明しないのです)

もちろん,授業を邪魔してやろうという悪気はないと思います。

聴くことの大切さを教えられていないのです。

ややもすると,聴くという行為は,受け身的に捉えられがちです。

しかし。そうではありません。

自分以外の人の話をしっかりと聴いて,学ぼうとする主体的な行為なのです。

また,素直に学ぼうとする姿勢でもあります。

そういったことから,聴くチカラが高い生徒は,学力も高い傾向があります。

自分が言いたいことを表現する力を育てようとしている教育現場では,こういった発想は生まれません。

ですから,生徒は他人のことはあまり考えずに,自己主張することが素晴らしいと勘違いしているのです。

少なくとも義務教育段階までは,まずは素直に人の話をしっかりと聴くことの大切さを教えるのが大切だと思うのです。