半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5637 自分で考える習慣

八冠を達成した藤井聡太さんの強さを解説した記事を読んでなるほどと思ったことです。

11月1日の読売新聞の解説からです。

AI将棋に関する

師匠である杉本昌隆さんと藤井さんの言葉です。

藤井さんが小学6年で初段になった頃,将棋AIを使いたいと相談され,

「小学生だから,まだ早い」と止めたという。

「答えが容易に出てしまう将棋AIはもろ刃の剣。楽をしてしまうのが怖い」

師匠の助言に従い,中学生になった後で使い始めたAIについて,藤井竜王は,こう持論を述べた。

「当時のソフトは強かったけど,疑わしいところもあった。導入した段階から,AIを活用しつつも,自然に自分で考えてみるという感じになった。AIの将棋観の良いところを取り入れるためには,自分で考えることが絶対に必要だと思う」

この話は,将棋の世界だけの話ではないように思います。

教育にもあてはまる部分もありそうです。

全員にタブレットを持たせたことで,生徒が自分で考えるということをしなくなるかもしれません。

AIの答えは,100%正しいとは限りません。ネット上の情報を駆使して確率的に高い答えを作っているだけなのです。

そういった意味でも,自分で考える習慣を失いたくないものです。