半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3263 場をつくる

26日に行った出張道徳授業を参観した,教師熱望のKくんのブログから引用します。

〈引用始まり〉

・どんなに優れた発問を考えても、どんなに良い資料を使っていても、生徒を授業に乗せることができなかったら、その効果は十分に発揮されない。

〈引用終わり〉

道徳授業に限らず,授業をする大前提は,教師と生徒との信頼関係が必要だと思います。
この信頼関係を日頃から積み上げておかないと,うまくいかないのです。
ですから,教育技術をできるだけたくさん身につけることは必要条件ですが,十分条件ではないのです。
事実,多少授業が下手な教師でも,授業中生徒が真剣に取り組み学級をみたこともあります。
生徒が授業をしている先生を大好きという空気が教室全体を包んでいたからです。
教師と生徒との信頼関係は,教育技術で身につくものではありません。
言葉では難しいですが,生徒のことを大切にするというオーラが発せられているかどうかだと思うのです。

今回は,出張ですから全く知らない生徒に授業をする訳ですから,信頼関係などは作れるはずがありません。
ですから,できるだけほめて安心感を与えるようにしたのです。

Kくんが書いている授業に乗せるためには,教育技術だけではなく生徒を包み込むような場をつくる教師のオーラが大切なのです。
ただ楽しい,面白い場ではなく,教師主導で安心できる場なのです。