半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4470 道徳授業に修正を加える

サークルのM先生が,私が作った道徳授業「万年筆の病院」を自分の学校で実践しました。その報告と一緒に生徒の感想を送ってもらいました。利益を最優先させるのではなく,客を第一に考え,その客にあった万年筆しか売らない原卓弥さんの信念をとらえてほしいと考えてつくった授業です。
生徒の感想を一部紹介します。
〇お客様を一番に考えていて,原さんはすごいと思いました。お客様を見たりするだけで合
うものが分かるのは,昔からこだわりがあってそれを貫いてきたからだと思います。信念
を貫いてきたから,買った人から感謝されたりしているのだと思いました。万年筆は今,
あまりなじみがないけれど,そのようなものを大切にしている人が長崎県にいらっしゃる
と思うとすごく誇りに思いました。私も人のことを思いやり,自分にとっても相手にとって
も大切なことを心にとめておきたいです。
〇僕は有名な劇作家が遠いところから来てくれても,そんなひいきみたいな事をせず,お客
さんときちんと向き合ってくれる原さんの心に感動しました。
よかったのは,私の授業を目の前の生徒の実態に合わせて,変更を加えた点です。この作業を通すことで,道徳授業づくりは上達していくのです。また,日頃から,生徒を観察しておくことも必要です。M先生は,おそらくサークルで学んだことを自分の中に落とし込んでいるのだと思います。
この授業の詳細は,「とっておきの道徳授業 中学校編 15」(日本標準)に掲載予定です。お楽しみに。