道徳授業づくりをしています。内容項目は,苦手な「真理の探究」です。
中学校学習指導要領にはこう書かれています。
人間としての生き方を求め,自己の人生を切り拓(ひら)いていくためには,物事の真の意味を知ることが求められる。
「真実」とは,うそや偽りのない本当の姿のことである。真実は,人間としての生き方について考えるときにも用いられる。
「真理」とは,全ての人が認める普遍的で妥当性のある法則や事実,正しい在り方などのことである。
ここでは,偏った狭い独善的な見方や考え方にとらわれることなく,うそや偽りのない本当の姿を大切にし,いかなる力をもってしても否定できない普遍的な真理を探究することが求められる。
とかく人は,思い込みが強く偏見や先入観にとらわれて,事物の真の姿に気付かずに過ごしている場合も少なくない。
これに従えば,「真理」とは具体的に何があるのでしょうか。
「命は尊い」
「人はみな平等である」
「1日は24時間である」
「地球は,太陽の周りを公転している」
「酸素と水素から水は成り立っている」などでしょうか。
これらをそのまま使えば,倫理社会や理科の授業のようになります。
では,道徳授業では,どうすればいいのでしょうか。
1つの方法として,これらについて,深く考え,研究し,実験し続けた人物を扱うことになると思います。
簡単に言えば,「偉人道徳」になるという考えです。
しかし,偉人の生き方を紹介するだけでは,生徒との距離が離れすぎていて,関心を高めることは難しいです。
単なる偉人の紹介であれば,道徳授業とは言えません。
こういった意味で,「真理の探究」を扱う道徳授業づくりは難しいのです。