半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4218 放哉と山頭火

このブログやフェイスブックに,俳句を載せるようになりました。

基本的には,3人の俳句です。

一人は,正岡子規

二人は,種田山頭火(たねださんとうか)

三人は,尾崎放哉(ほうさい)

正岡子規については,深く書く必要もないでしょう。

山頭火と放哉は,自由律俳句で有名な俳人です。

自由律俳句というのは,5・7・5のリズムにとらわれることなく,句をつくるやりかたです。

大学生の頃,吉村昭さんの「海も暮れきる」で,尾崎放哉の句と出会いました。

「足のうら洗えば白くなる」

「墓のうらにまわる」

「咳をしてもひとり」など,どうしようもないほど暗い句が多いです。

しかし,その暗く寂しい句に放哉の「生きること」の意味を感じました。

放哉を知ったことにより,自由律俳句を知り,山頭火を知りました。

山頭火は,全国を歩きながら句を作った漂泊の俳人と言われます。

放哉に比べて,明るい空気が伝わります。

「分け入っても分け入っても青い山」

「もりもりもりあがる入道雲を歩く」

「今日の道たんぽぽ咲いた」

 

なかなかいい句が多いのです。

社会に適応できずに自由律俳句をつくった放哉と山頭火

彼らの切なく悲しい句に惹かれるのです。

「放哉と山頭火~死を生きる~」(渡辺利夫 ちくま文庫)はおすすめです。

 

放哉と山頭火: 死を生きる (ちくま文庫)

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  • 作者:渡辺 利夫
  • 発売日: 2015/06/10
  • メディア: 文庫