半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3601 教科書研究をしているか

先週の初任者研修のテーマは,「教材研究」でした。
その中での話です。
教材研究の前に,教科書研究をしたほうがいいです。その手順は,
①教科書を何回も熟読する。
②生徒が理解できないだろうと思われる語句を抜き出し,意味をノートに書く。
③社会科用語の意味を調べる。(例 締結,批准,採択などの意味)
③写真をじっくり観察する。
④年表やグラフをじっくり観察する。
⑤地図をじっくり観察する。
などです。

どうして,教科書研究が必要かと言えば,学習指導要領を具体的にしたものが教科書だからです。

いろいろな研究授業を参観しましたが,教科書を軽く扱ったり,中には全く使わなかったりする授業がありました。

自分で別の写真やグラフや表を探して提示したり,動画を見せたりする授業です。

中には,動画を10分以上見せる授業もありました。

ワークシートを使う授業も多いようですが,これも疑問です。
ワークシートを作り終えると,教材研究が終わったと勘違いしてしまうからです。

そうなると,生徒の思考を促す発問づくりや板書計画など細かい部分を考えなくなってしまうからです。

教科書は多くの専門家がいろいろ考えて,本文を書き,写真を選び,グラフをつくっているのですからこれをしっかりと吟味することはとても重要です。

教科書「で」教えるとか教科書「を」教えるとかを考える前に,教科書「を」研究すべきなのです。