半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3388 読破17冊目「蒼き山嶺」

●「蒼き山嶺」(馳星周 光文社)★★
学校評価の結果から,生徒の読書量が少ないということが分かりました。
分かったはいいですが,ではどうやって読書量を増やせばいいのでしょうか。
「本を読みましょう」と呼びかける
「読書カードを作って記録しましょう」
「家庭でもチェックしてもらいましょう」
学級文庫を作りましょう」
「学校でビブリオバトルをしましょう」
「読み聞かせをしましょう」
などの具体策が浮かびます。

しかし,これで生徒の読書意欲は高まりません。
自分自身を振り返ると分かります。
周りの人たちから言われて本を読むようになったのではありません。
親にチェックしてもらったから本を読むようになったのではありません。

また,生徒全員を読書好きにすることは無理です。

こういった現状を考えて,具体策を考える必要があります。

一番の問題は,教師自身が本を読んでいないということだと思います。
読書の面白さは理屈ではありません。
その面白さを生徒に伝えられるのは,実際に本を読んでいる教師だけです。
本を読んでいる人のほとんどが,話をしていて面白いということです。
ネットやテレビなどのくだらない話題ではない,真の面白さが伝わってくるのです。
それが,生徒に伝わって初めて生徒の読書意欲が高まると考えています。

さて,この本です。
山岳ものが大好きでよく読んでいます。
しかし,この本は期待外れでした。
もう少し,緊迫感溢れる描写が欲しかったです。

蒼き山嶺

蒼き山嶺