半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2419 読破27冊目「中学生のことばの授業」

●「中学生のことばの授業」(近藤真 太郎次郎社エディタス)★★★★
著者の近藤真さんは,市内E中学校の校長先生です。
2年前の夏,近藤校長先生から突然電話がありました。
お名前は知っていましたが,面識はありませんでした。
電話の要件は,E中学校の校内研修で道徳授業について話してほしいというものでした。
校長先生から直接お願いがありましたので,快諾しました。
そして冬に,E中学校の先生たちを相手に道徳授業づくりについての講義をしました。
校内研修会が終わってとても学ぶ意欲が高い教師集団だという感想をもちました。
それも,近藤校長先生の学ぶ姿勢が職員に伝わったのだと思います。
こんな研修会によんでもらったことを素直に喜び,また,多くの先生たちとの新しい出会いが生まれたことに感謝しました。


この本を読むと,近藤校長先生の磨かれた感性と生徒に対する深い愛情が伝わってきます。
その感性に応えるような素晴らしい生徒たちの言葉と美しい心に感動します。


この本を読んでいくうちに,2人の人物を思い浮かべていました。
一人は,作家の灰谷健次郎さんです。
そしてもう一人は,灘高校の伝説の教師である橋本武さんです。

この本にちりばめられた近藤校長先生の言葉のいくつかをノートにメモしました。
その1つを紹介します。<引用始まり>
「教育問題は日々報じられ論じられている。しかし,こんな状況を変革するヴィジョンと力は,小状況に誠実に向き合うなかで生まれる。教師の仕事のほとんどは,教育哲学と使命感という武器を懐中に忍ばせての無数の小さな「具体状況」との格闘なのだ。」<引用終わり>


近藤校長先生は現在休職中です。
早く現場に復帰されて,道徳授業のみならず,教育について,教師について,学びについて,哲学について,たくさんの質問をしたいと思います。
そして,ほんのちょっぴり私の意見をきいてもらいたいと思っています。

そんな日がくることを切に願っています。

中学生のことばの授業 詩を書く・詩を読む

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