半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2115 木や草や花から学ぶこともある

先週発行した学年通心5号より一部の紹介します。

■ 木や草や花から学ぶこともある

その① 蒲公英(たんぽぽ)
 たんぽぽの種は綿毛です。公園や道ばたにある綿毛に息を吹きかけて飛ばした経験は誰でもあると思います。この綿毛は風が吹くと飛ばされます。これは,母親たんぽぽができるだけ子供たち(綿毛)を自分から遠くに離そうとしているように思います。自分の子供をすぐそばにおいて,いろいろ世話をするのではなく,遠くに離して自立させることの大切さを教えてくれているように思います。

その② 栗(くり)
 秋の味覚の一つである栗ですが,その栗の実はイガイガに包まれています。このイガイガはどうしてついているか知っていますか。動物から大切な実を食べられないよう守るためというのは想像できます。それ以外にこんな話を聞いたことがあります。実が熟すと木から落ちます。地面に落ちるとイガイガが衝撃を和らげてくれます。また,このイガイガのおかげでひとつひとつ実は,いろいろな方向に転がっていきます。つまり,実が一カ所に集まらないようにしているのです。一カ所の集まってしまうと,腐ってしまう可能性もあります。また,お互いが栄養分を取り合ってしまい大きな栗の木に成長できないことにもなります。このことからイガイガは,ひとつひとつの栗の実のそれぞれ個性と考えることもできるのではないでしょうか。
 5月の気候は,とても過ごしやすい月です。外に出ると清々しい気分になります。忙しい時にはなかなか目にとめることのできない草花に目を向けてみてはいかがでしょうか。時には,草花を見ながらいろいろなことを考え,ゆっくりとした時間を過ごすことも大切だと思います。