平成2年(1990年)度の学級通信「YOU 1年4組学級だより」を読んでいたら,1つの文に目が留まりました。
当時,学級でミニトマトを栽培していました。実ったら,みんなで食べようと生徒に言っていました。
さて,そのミニトマトに対して理科担当のN先生がこんな文を書いてくれていました。
「最初はわずか20cm足らずであったのに,今はもう100cmに手が届きそうだ。
丈夫な茎と翼状の不思議な葉を持つこのナス科の植物。
あのくりくりとしたみずみずしい赤い9個の果実を成長させたエネルギーはどこからやってくるのだろう。
思えば偉大な力だ。
人は1個,あるいはほんの1枚の葉でさえ作ることができないのに…
「トマト」の命をそれを食べた人の中で生き続けている。
トマトを通してうるおった心は,人の思い出の中で生き続けている。
大きな仕事を成しえたよろこびでトマトは満足であろう。
理科の植物の学習が深まりました。
ミニトマトさんありがとう。
理科担当のNからでした。」
当時私は28歳,教職4年目のちょっと生意気な若造でした。
そんな私にN先生(おそらく50代)は,素敵な文章を寄せてくれました。
懐かしい思い出です。