半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4631 読破20冊目「旅の窓からでっかい空をながめる」

〇「旅の窓からでっかい空をながめる」(椎名誠 新日本出版社★★★
じっくり読書の日でした。椎名誠さんの「旅の窓からでっかい空をながめる」(新日本出版社)を読み終わりました。
内容は,今はまっている写真エッセイです。ゆったりほんわりする写真に心が温まる文が添えられています。中には,はっとさせられる文もあります。例えば,こんな文です。
「(ラオス)このあたりでは男女問わず小さい子供の家事手伝いがあたりまえで。女の子が水くみをしているあいだ男の子はいまにも沈みそうなカヌーに乗ってメコン川のトロ場(流れのゆるい深場)にいって5~6メートルもぐり,いろんな種類の川魚を銛でついている。(中略)可哀相なのは,そういうことを体験できない過保護の日本の子供たちだろう。」
そういえば,私が子供の頃(昭和40年代)は,家事を子供たちが分担していました。働かなければ,家族が困るのでやらざるを得ませんでした。近所の友達は,牛の餌やりや農作業,畑の水まき,妹の世話など当たり前のように毎日やっていました。手伝いではなく,立派な労働でした。そんなことをやりながら,家族の一体感を強めていたのでしょう。
シーナの本を読むと幸福について,ちょっと立ち止まって考えたくなります。シーナの写真エッセイの読書は,まだまだ続きます。