●「学校ハラスメント」(内田良 朝日新書)★★★★
現在,学校が抱える問題
①体罰
②セクハラ
③部活動
④いじめ
⑤組体操
について,内田先生が冷静な姿勢で論を展開されています。
特に部活動の問題については,内田先生が声を上げてから改善の方向へと動きました。
部活動指導で悩む教師や忙しすぎる教師の現状をリアルに取り上げて,苦しい状況を世間に訴えてくれました。
しかし,まだまだです。
部活動の意義はよくわかります。
しかし,したくない部活動や専門外の部活動,指導についての保護者からのクレームなどで悩む苦しんでいる教師が数多くいます。
ですから,学校と保護者と地域が協力して部活動のフレームを変える時期に来ていると思います。
学校と部活動を切り離し,部活動をしたい教師が顧問になり,したくない教師はしなくてもいいという選択権を与えるというフレームにしてほしいのです。
内田先生は,こう書かれています。
「一定数の犠牲の上にはじめて成り立つような活動であれば,少なくとも学校教育としては不適当である。部活動に関わることを希望する者すべてが,倒れることなく楽しく活動を展開できるような方途を探ることが,今後の部活動改革の課題である。」
その通りです。