半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3182 読破49冊目「ブラック部活動」

●「ブラック部活動」(内田良 東洋館出版社★★★★
学習指導要領には,「部活動は生徒の自主的、自発的な参加により行われる」と記されています。
自主的な活動であるにも関わらず,半強制的に活動させられています。
私が新採の頃は,50代の教師は好きな人以外は,部活動の主たる顧問として活動する人は少なかったです。
しかし,現在は50代でもほとんどの教師が,主たる顧問として休みなく働いています。
確かに部活動の存在意義は認めますが,どうして教師が休みを削ってまでもやらなくてはいけないのでしょうか。
社会全体で部活動を存続させるようなしくみをつくっていく必要があると思います。

現状を改善するために,次のようなことを勝手に考えています。
①部活動を指導できる地域の人材を発掘する。
②再任用教師を担当させる。
③保護者と教師で交代しながら土日を担当する。
④もちろん,やりたい教師は顧問をさせる。
⑤1つの中学校だけ土日を休みにしても,クレームが増えるので学校全体あるいは,自治体ごとに土日を休みとするという方向性を示す。
⑥教師自身がもっと声を上げる。
⑦保護者からのクレームにう対しては,管理職が法的根拠に基づいて対応する。

とにかく,部活動で休みなく働いている教師が,日々の授業改善や上手い学級経営ができるはずがありません。
疲れている人間が生産的なプラスアルファなことをしようという意欲が高まるのでしょうか。

教師は,スーパーマンではないのです。
普通の人間です。
精神的に肉体的に余裕がないと,生徒に対しても余裕ある対応ができません。

今後,部活動問題に対して,いろいろな場で声を上げようと思っています。
そういった意味でも,最近,職員室でも部活動の話をするようにしています。