久々に★5つ本です。中編小説が2編収録されています。
「青空のルーレット」は高所窓硝子特殊清掃作業員の話です。つまり,高層ビルの窓磨きをしている若者が主人公の青春小説です。
この話に登場する人々は,夢を持っています。音楽。小説家。芝居。漫画。
夢と現実の狭間で苦悩する若者たちですが,暗い話ではありません。ラストでは元気がもらえます。
この小説で心が揺れた言葉を紹介します。
「夢を叶えるよりも,夢を見る事で,人間は人間になれるんだ」
特に2編目の「多華子ちゃん」はラストで涙が出ました。
とても静かで優しくなれる小説です。
この小説で心が揺れた言葉を紹介します。
「花。人間は誰でも,いつか,そんな花を,ふと胸に持つ。そして誰もが,いつかしらその花を見失う。けれど,ふと見上げた空の高くには,そんな花がきっと幾つも咲いている」
何とキレイな言葉でしょうか。
生徒に伝えたい言葉です。