半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5866 輝く謙虚さ

先日の将棋叡王戦で伊藤匠七段が藤井聡太八冠に勝利しました。

新聞やネットは,「藤井八冠破れる」「藤井八冠タイトル失う」など藤井さん主体のタイトルをつけていました。

しかし,藤井八冠に勝利した伊藤匠七段は,本当にすごいと思います。

伊藤叡王と藤井七冠は,小学生3年生の頃に全国小学生将棋大会で対戦して,伊藤叡王が勝利しました。

この時,藤井八冠は号泣したことから,伊藤叡王は,「藤井を泣かせた男」として有名になったそうです。

しかし,伊藤叡王は勝利に驕ることなく,こう言っています。

「(藤井くんは)自分を引き揚げてくれた存在」

「藤井さんを追いかけてここまで来れた」

なんと謙虚な心でしょう。

藤井七冠は,こんな素敵なライバルがいるから,がんばれると思います。

これに対して,藤井七冠はこう言っています。

「それを糧にしてまたがんばっていきたいです」

藤井七冠もなんと謙虚なのでしょうか。

このような若者が日本の棋界を支えていることをうれしく思いました。