半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5685 普通で特別な毎日

12月22日の読売新聞にヴィム・ヴェンダース監督のインタビューが載っていました。
最近,役所広司さん主演の「PERFECT DAYS」が注目されています。
さて,心に響いた彼の言葉がこれです。
「毎日同じようなルーティンを繰り返すんだけれども,同じ日は一日としてなくて,普通の日も本当は特別で,その日しかないのです。(中略)ストラクチャー(構造)があって,リミットがあればこそ,自分にはどのくらいあるのかがわかる。ストラクチャーは人生に目的を与え,私たちの助けになる。今は多くの人がそれを失って苦しんでいる気がします。」
 ルーティンが退屈だとか,刺激がなくてつまらないという声があります。しかし,普通の生活ができることを喜びに感じることができれば,人生の見方や捉え方が大きく変わると思います。
もちろん,若い人はこんな考え方に反対するかもしれません。
しかし,人生の時を重ねていくうちに,何気ない日々を繰り返すことに幸福を感じるようになるのです。
2002年から毎日書いているこのブログ「半径3mの教育論」ですが,何も書くことがないという日はありません。そういった意味でも,普通の生活の中にも,見方や考え方を少し変えるだけで,普通とは違うものが見えてくるのです。
ブログを読み返しながら,ヴェンダース監督の言葉がより心に響きました。