半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5612 気になる3つのこと。

1つめ。
今日は,欠席者のためにタブレットをつかった授業をしました。教卓にタブレットを置き,黒板とモニターを交互に見せながら進めました。
時には,その生徒の意見を聞きくこともありました。

2つめ。
ホームページに毎週の時間割を掲載している学校があります。
生徒の忘れ物を減らしたり,保護者の確認の意味でも助かることだと思います。

3つめ。
合唱コンクールの様子をYouTube配信している学校があります。
学校の授業参観になかなか行けない保護者にとって,学校の様子を知る機会となります。また,学校へなかなか足が向かない生徒にとってもいいことです。

これらは,すべていいことです。決して,悪いことではありません。
しかし,こんな問題が起きないでしょうか。
1つめ。
タブレットで授業に参加できるのなら,わざわざ学校へ行く必要がないと考える生徒や保護者が出てくるかもしれません。

2つめ。
毎日,連絡帳などを使い,忘れ物がないように確認しなくなる可能性があります。(忘れても保護者がすぐに届けてくれることも問題です。)

3つめ。
学校がYouTubeで行事を配信してくれるのであれば,授業参観などは行かなくてもよいと考える保護者が出てくる可能性があります。

また,こういったサービスをすると,次の新たなサービスを求める保護者が出てくる可能性あります。
また,他の学校がやっているから,うちの学校でもやってほしいと言ってくる保護者も出てきそうです。

つまり,学校へ過剰なサービスを求めるようになるかもしれないということです。

学校教育がうまくいくためには,信頼関係が必要です。このような取り組みを続けることで,本当の信頼関係が築けるのでしょうか。
信頼関係は,直接会い,お互いの顔を見てしっかりと話をすることで,ある程度心が通じ,生まれるものだと思います。

親切すぎる学校が本当の信頼関係が築けるのか,疑問に思った3つのことでした。