半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5559 20年以上かかりました

20年以上も前の話です。
道徳授業を自分で作り実践しているサークル「まるどう」(現在の道徳のチカラ)に入会しました。
「まるどう」の先生たちから刺激をもらい,自分で道徳授業を作り始めました。
いくつかの道徳授業を作り,自分としては,少しはうまくなったと思っていました。
2001年佐世保セミナーに野口先生をお呼びした時に,ある道徳授業の実践記録を手渡しました。
テーマは「いじめ」でした。
その後すぐに葉書が届きました。
「道徳の授業は,多く「授業ごっこ」になっていると思います。実効よりも理屈が優先し,ああだ,こうだと言い合い過ぎます。」
そして,最後に
「授業案を検討して「手ぬるい」と感じたのが正直なところです。」
この文を読んだ時に,愕然としました。と同時に自分の未熟さ,不勉強さを痛感しました。
さて,17日の道徳教育研究会で平和についての道徳授業記録を紹介しました。
野口先生の前で,発表するのは,おそらく15年ぶりぐらいでしょうか。
さすがに,緊張しました。
1時間の講座を終えて,さあ野口先生はどんなふうに思われたのか,気になっていました。
すると,お褒めの言葉をいただきました。
望外の喜びでした。
20年前の野口先生からいただいた「授業ごっこ」「手ぬるい」という厳しい批判があったからこそ,一生懸命に学び,道徳授業を作り,実践し,公開し,多くの講座を担当してきたのです。
あの批判がなかったら,今の私はいません。
20年以上かかりましたが,ようやく一人前になった感じがしました。
野口先生のおかげです。ただただ感謝しかありません。
これからも学んでいこうという決意もできました。
ありがとうございました。野口先生,これからもどうぞよろしくお願いいたします。