半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4621 読破19冊目「幕張少年マサイ族」

〇「幕張少年マサイ族」(椎名誠 東京新聞★★★
いわゆるシーナの私小説シリーズです。今まで書かれていなかった,中学生シーナが主人公です。自分の少年時代を重なる部分が多くて,懐かしさが込み上げてきました。駆けずり回って遊んだ山,神社で行われた映画上映,近所にいたちょっと変なおじさん,となりの家の玄関で見た白黒テレビ,紙芝居,煙突などなど。
シーナは,最後にこんなことを書いています。
「少年たちはずんずん成長していく。海風がそんな背中を押していく。潮風少年たちは知らないうち大きくなっていった。」
まさにそんな感じの少年時代だったなあと昔を思い出す本でした。続編があるそうなので楽しみです。それが,名作「哀愁の町に霧が降るのだ」に続くのでしょう。きっと。