半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4029 語彙力は思考を深める

今日の読売新聞の「国語力が危ない~語彙力の今~」という特集で取り上げられていた,3人の話を紹介します。
1人目は,ライターの寺口浩大さん。
「何でもエモいで片づけられると,こちらは相手の考えをつかめない。若者にとっても本当に言いたいことが伝わらず,困る場面が増えるのでは」
2人目は,国立国語研究所の黒石圭さん。
「人は言葉を頼りにして,物を考える。自分の気持ちにふさわしい言葉,その場の文脈にあった言葉を精度を高めて使う語彙力を持てば,より深く考え,伝えられる。社会で生きていくために語彙の力は有効だ」
最後に,学習塾経営者の矢野耕平さん。
「様々な表現を知った上であえて使うなら良いが,小さい頃から細かいニュアンスを無視した単語ばかり使っていては語彙が不足し,コミュニケーションが下手になる。

言葉が貧しいと単純な思考回路になってしまう」

以前に書きましたが,知識は思考ツールだと思います。語彙も知識の一つですから,語彙が豊富だと思考が深まるのだと思います。