●「16歳の語り部」(雁部那由多・津田穂乃果・相澤朱音・佐藤俊郎 ポプラ社)★★★★
東日本大震災で被災した小学5年生の3人が16歳の高校生になり,「あの日」のことを
語り継ぐ努力をしています。
テレビで流れるニュースは,大人目線のものが多く,遠く離れた佐世保の中学生の心にどれぐらい届くのか疑問に思っていました。
そこで,同じ中学生がつくった俳句をもとにして,道徳授業「こいのぼり」をつくり実践しました。
この本も,テレビでは流されない,子供目線の震災の実体験が語られています。
3人の語りを読んでいくと,心が痛くなります。
しかし,この本で道徳授業をつくり目の前の中学生に東日本大震災について,あらためて考えてほしいと思いました。
あと数回読んで,道徳授業づくりに取りかかろうと思います。
それぐらい強烈な内容でした。
3人が語り部をするきっかけとなったのが,当時,中学校教師だった佐藤俊郎先生です。この佐藤先生は,震災後,中学生に俳句をつくろうと呼びかけた先生です。
ここにも,何か深いつながりを感じました。