半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3656 現代脚本家考④

◆「現代脚本家考その4」◆

しかし,現代は人情部部分だけで生きているわけではなく,観念の必要性を重視し,観念というものの要素を描くことが必要であると言っている。ところで今は,ドラマの脚本ほ本になって書店に並んでいる。脚本を読むということはたとえば脚本の中で「喫茶店」というのが出てくると,それを読む人にとっては,それがアンティークな喫茶店かフォーク喫茶かといういうように自分の頭の中にあるイメージで演出しながら読むことができるという利点があるといえる。以上,言いたいことをダラダラと書いてきたが,今度皆さんがテレビドラマをご覧になるときは,出演者だけなく脚本家の名前も注意して見て下さい。そして,セリフも注意して聞くとまた違った味が出てくると思います。

(完)

アゴラ』第25号(1983年3月24日初版 山口大学人文学部西洋史研究室編集)

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