半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3705 良問とは何か

教育委員会の研修たよりが届きました。

その中に,「思考力・判断力・表現力等の育成につながる問いについて」という特集が

ありました。

問いの性質として,「問いは,生徒の認識を確かなものにし,思考を広げたり深めたりする機能をもっています。」と書かれていました。

また,良質な問いへのヒントとして,次の5つが挙げられていました。

①既習内容や日常生活との関連性に気づかせる

②生徒の疑問から出発する

③他にも応用できる方法を学ばせる

④答えが1つに定まらない発問で,多様な思考を促す

⑤思考や探究の継続を促し,次の活動へ発展させる

読んでいくと,分かったようで分からない記事だと思いました。もっとズバリと言って欲しかったです。

野口芳宏先生は発問について,次のように書かれています。(『発問の作法』学陽書房より引用)

〈引用始まり〉

発問とは,理解状態(正解)を把握している教師が,子どもの潜在的な「不備・不足・不十分」を顕在化し,正しい理解に導くために,問いのかたちをとって指導する教育技術の一つです。

また,よい発問の条件とはについて,次の6つを挙げられています。

①明快であること

(問いは単純明快,解は多様複雑,が好ましい)

②やや難問であること

(生産的思考が学力を伸ばす)

③すっきりとわかったと思えること

(読み取りで「解は人それぞれ」は誤り

④充実感,満足感が得られること

(教師のリードが子どもの読みを深める)

⑤発問相互に系統性があること

(系統的な発問は授業をドラマにする)

⑥多様な反応があること

(問いは単純,答えは多様,が良問)

〈引用終わり〉

ここまで書いてきて,発問が本当に奥が深く難しいと改めて思いました。

もっと発問について学ばなければいけません。