昨日の初任者の研究授業を参観しながら,野口芳宏先生の言葉を思い出しました。
「活動あって学びなし」
野口先生は『活動主義の授業はなぜダメか』(明治図書)の中で次のように書かれています。
〈引用始まり〉
・板書なんて,授業の始めに書いたタイトルだけだよ
・ゆさぶりもなければ,まとめもないんだよ。
・あれじゃあ,子供に学力なんてつきっこないよ。
本当にすぐれた授業,よい授業というものは,次の三つの条件を具有する。
①まず,子供に所期の学力を確実に形成していること。
②その学習進行に,知的な面白さと考えることの楽しさが溢れていること。
③そのことを通じて,人間としてあるべき生き方も学ばれていること。
すなわち,学力の形成,学ぶ楽しさ,そして人間形成の三つである。これらの本質的三条件は,決して子供を野放しにした「放牧授業」では満たされないものである。教えるべきことはきちんと「指導し」,子供にやらさせるべきことはきちんと「作業させ」,やらせてはいけないことは厳しく「禁止する」必要がある。
〈引用終わり〉
流行の授業方法ばかりに目を向けずに,授業とは何かという本質をしっかりと考えた上で授業を組み立てていくことが大切であると,野口先生から学びました。
“活動主義の授業”はなぜダメか―呪縛から脱出するヒント (授業への挑戦)
- 作者: 酒井臣吾,庭野三省,野口芳宏
- 出版社/メーカー: 明治図書出版
- 発売日: 2000/01
- メディア: 単行本
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