半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3493 読破37冊目「孤高の人(上)」

●「孤高の人(上)」(新田次郎 新潮文庫★★★★
久々に大作を読破しました。
上下巻で約1000ページあります。
昔から山岳ものが大好きで,洋の東西を問わずいろいろな本を読んできましたが,この本を読んでなかったことを後悔しました。
一般的に登山はパーティを組んで行うものですが,あくまでも単独行を貫く,昭和初期に活躍した加藤文太郎の一生を描いた名作です。
この本を読んで,冒険家の植村直己さんを思い出しました。
彼は,エベレスト冬期登頂のために国際隊の隊長になりますが,登頂目前にして断念せざるを得なくなりました。
このことをきっかけにして,植村さんは集団で行う冒険をやめて単独による冒険へと変えていきました。
単独行では,強靱な肉体と精神力が要求されます。
加藤文太郎は,この両方をもった天才的な登山家だったのです。

孤高の人〈上〉 (新潮文庫)

孤高の人〈上〉 (新潮文庫)