半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2071 宝物がまたひとつ

離島勤務は4年間でした。その4年目に受け持った生徒がこの3月卒業しました。
この子たちが,私にとって最後の島の生徒になります。
1年生の頃の記憶しかありませんが,とても素直で,明るく子供らしく,授業中は目をキラキラ輝かせて受けていました。
私のくだらない話にも大笑いしたり,厳しく叱った時はしゅんとしたりしていました。
いろいろな行事に対しても全力で取り組み,学校全体を元気にしてくれていました。
私が島を離れる時には,港に集まってくれて,色とりどりの紙テープを握ってくれました。

その子たちが2年生の時に,自分たちで島の歌を作詞・作曲・合唱したそうです。
その歌を卒業記念ということで,専門家によるレコーディング,そして郷土画家によるジャケット制作で,本格的なCDにしたとのことでした。
そのCDが本日,送られてきました。
さっそく聴いてみましたが,本当に子供らしい,素直で優しい曲に仕上がっていました。
懐かしい声が聞こえてきて,感動しました。
歌詞はこんな感じです。

〈引用始まり〉

「ありがとう鷹島

朝日が昇り 海は輝く
遠くの島を 眺めていたら
近所のおばちゃんが
「おはよう」声をかけてくれる
そのなにげないひとことに
かわらない優しさを感じた

毎日見た通学路の景色とも
もうすぐお別れ
この鷹島をもうすぐ旅立つ

夕日に照らされ 汗が輝く
一生懸命 プレーしてたら
チームの仲間が
「ファイト」声をかけてくれる
そのさりげないひとことに
かわらないぬくもりを感じた

毎日見たコートの景色とも
もうすぐお別れ
仲間と共にここを旅立つ

たくさんの思い出をありがとう
思い出すと泣きそうになる
私たちは大人になるけれど
この鷹島の景色だけは
いつまでもかわらないでほしい

いつかまた戻ってくるから

〈引用終わり〉

島を離れて進学した仲間との大切な宝物がまたひとつできましたね。
もちろん,私の大切な宝物にもなりました。
鷹島中学校のみんなありがとう。また会いましょう。