半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5812 是非とも読んでほしい

先日紹介した『「叱らない」が子どもを苦しめる」(薮下遊・高坂康雄 ちくまプリマ―新書)は,教師だけではなく保護者や育児をしている人たちに,是非読んで欲しい本です。

ノートにポイントを書き出しながら読んでいきましたが,6ページにもなりました。

例えば,

○子ども時代は,できること=可能を開拓,拡大していく時期である。

○やりたいこと=願望→他者を必要としない

○できること=可能→他者の存在が必要

○個性とは,他の人と同じことをしていたとしても滲みでてきてしまうもの。

○自身の「責任範囲」を知る

○ごちゃごゃとしたやりとりを根気強く続ける。

 

子どもの接し方や,相談の仕方,声のかけ方,面談のしかたなど具体例も多く紹介されています。

子どもは,本来未熟な存在のはずです。

未熟であれば,否定や批判を受けるべきです。

しかし,現在の学校では,子どもを叱る(怒るのではありません)ことがなかなか難しいのです。

日本は,どうしてこんなにも優しすぎる国になってしまったのでしょうか。

こんな国で育っていく子どもは,どんな大人になっていくのでしょうか。

不安しかありません。