半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2439 読破33冊目「さよなら神様」

●「さよなら神様」(麻耶雄嵩 文藝春秋★★
一風変わったミステリー小説です。
小学生の鈴木太郎は,同級生から神様と呼ばれています。
その理由は,すべてのことを知っているからです。
つまり,今から起こるであろう殺人事件の犯人を知っているのです。
この本には短編6つ収録されていますが,書き出しはすべて同じです。
「○○が犯人だよ」という神様の言葉から始まるのです。
最初から犯人が分かってしまうという不思議なミステリーなのです。
まあ,テレビで言えば「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」みたいなものです。
しかし,話の終わり頃になるに従い,ちょっと強引すぎじゃないかという印象を持ちました。
また,登場人物のほとんどが小学生というのも,違和感がありました。
発想は面白いのですが,残念です。

さよなら神様

さよなら神様