半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2189 読破6冊目「最後のロッカールーム」

●「最後のロッカールーム〜監督から選手たちへ贈るラスト・メッセージ〜」(日本テレビ★★
全国サッカー選手権大会で負けたチームの監督が,選手たちにロッカールームでの語りを収録したものです。
当たり前のことですが,何を語るか考えている監督はいません。
敗戦後,すぐに何を語るかです。
負けた事実は動かせませんから,この負けをこれからの高校生活や人生にどう役立たせるかについて語った監督が多かったです。
そのなかでひときわ目立ったのが,山形県の羽黒高校の本街直樹監督の言葉です。

「まず3年生おつかれさん。ありがとう。ホンマにお前らのおかげや,3年生。
よし帰ろう。お疲れさん」

本当に短い言葉ですが,感謝,いたわり,次への意欲が表現されていると思います。
何を語るかではなく,だれが語るのかという信頼関係の大切さが痛いほどわかる1冊した。

最後のインタビューで遠藤保仁選手が,次のように言っています。
高校サッカーで終わりじゃなく,まだまだサッカーを楽しんでもらいたいですから」

卒業式の最後の学活で何を語るのかの参考になりそうな1冊でした。

最後のロッカールーム (日テレBOOKS)

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