半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

1069 32冊目 「おせっかい教育論」

●「おせっかい教育論」(鷲田清一内田樹釈徹宗・平松邦男 140B)★★★★★
大阪大学総長の鷲田さん,神戸女学院大学の内田さん,本願寺派住職の釈さん。大阪市長の平松さんが教育についての座談会を本にしたものです。結論から言えば,この本はとても面白く,多くの情報を得ることができました。久々の最高評価本です。教育について,4人の方が違ったアプローチで迫りながらも,現在の教育をなんとかしなければという思いが伝わってくる内容です。読みながら,マーカーを入れていきました。大いに参考になりました。その一部分を以下に紹介します。
〈以下引用〉
鷲田「何を教えたが問題ではなくって,たたずまいを教えた,スタイルを伝えたってことなんですよね。それでいいと思うんですよ。」
内田「教師というのはすごい打率が低いわけで。1割もいかない,8分5厘とか,それぐらいの打率なんですよ。でもに,それでいいと思うんです。「教育力」があれば打率8割とか9割になって,教えた生徒がみんな賢くなるなんて,そんなことがあるはずがないんですよ。」
平松「1割もないけれども,それが将来どっかで大きい花を開いて,その何分何厘かのもとにいろんなものが結集してくるというような,そんな社会を目指さんとあかんわけでしょ。」

〈引用終わり〉

おせっかい教育論

おせっかい教育論