松尾英明先生がフェイスブックで紹介していた日本教育新聞の記事からの引用です。
〈引用始まり〉
過去5回の改訂の中で、現在の小学校の標準授業時数が最も子どもの生活や学びの充実に適していない、と考えている教員が多い―。東京学芸大学の大森直樹教授(教育史)がそうした調査結果を公表した。子どもや教員の負担軽減のためにも時数の見直しは急務だと訴えている。
〈引用終わり〉
現在の学習指導要領では,中学校の年間総時数は全学年1015時間となっています。
その結果,教師の担当(教科,道徳,学活,総合など)時数が多く,1日の空き時間が
1時間ぐらいしかないというのが実態です。
その他に,生徒指導部会や企画委員会,生徒会担当者会などの各部会が入ります。
遅刻,欠席生徒への連絡,突発的な生徒指導や保護者対応,管理職からの指示,文書作成など空き時間が空き時間ではないのです。(時間割では見えない部分です)
下の画像が現在勤務している学校の時間割です。
1日6時間の週5日で30コマの中にそれぞれの授業を入れています。
他の自治体では,土曜授業を実施している学校もあります。
さて,記事の中で大森先教授は,週25コマの時間割を提案されています。
25コマになることで各教科の標準時数が減ることになります。
つまり,教師ひとり一人の担当時数が減り,余裕が生まれることになります。
こうなれば,生活日記を読んだり,ノートを見たり,教材研究の時間が増えることになりそうです。
しかし,これは現在の教員数を維持するという前提で考えたことです。
担当時数が減れば,教員の人数も減らされる可能性があります。
学年をまたいで教科を担当することが当たり前のようになるのです。
こうなっては,教師の多忙さは改善されません。
教員数を増加させることと同時に年間総授業時数を削減する方向に動いていくことを願っています。