半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4328 読破49冊目「剱岳 線の記」

〇「剱岳 線の記」(高橋大輔 朝日新聞出版社)★★★★
映画化された新田次郎さんの「剱岳 点の記」(新潮文庫)では,明治40年に三角点を設置するために明治政府が派遣した柴崎測量隊の苦難が描かれています。
柴崎隊は,自分たちが剱岳初登頂だと確信していましたが,山頂には古びた仏具が置かれていました。つまり,登山具が発達していない平安時代に,険しい剱岳に登った人物がいたことになるのです。この人物は誰なのか,目的は何か,どのルートを通ったのかを高橋氏は,何度も剱岳に登り,多くの文献にあたり,関係者を訪ねて,この謎を解いていきます。
歴史ミステリーの要素も加わり,最後まで一気に読みました。
読破後,YouTube剱岳登頂の様子を見ました。
これほど険しい山を平安時代に登山具もなしで登った人物の凄さがわかりました。