半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3159 道徳教育全国大会②

27日(木)は能美市立辰口中学校で道徳授業を参観しました。
とてもきれいな校舎で設備も驚くほど整っていました。
相談室,エレベーター,トイレのウォシュレット,体育館など恵まれた学校だと思います。
さて,2年生の授業を参観しました。教材は「風に立つライオン」(真理の探究)でした。
ネームプレートや動画,写真,音楽などを使い生徒の発言を活発にしようとする工夫が見られました。
しかし,生徒の思考の深まりはあまりなかったと思います。
発問の工夫が不十分だったからだです。もちろん読みもの資料の限界と言ってもいいでしょう。
授業が終わり授業整理会がありました。(授業研究と言わないところがいいです。1時間程度で研究なんかできるはずがないからです)
その会で,次のような意見を言いました。

「私は道徳授業の資料を自作していますが,指導内容項目の「真理の探究」を教えることは難しいと感じています。その理由は,言ってみれば偉人道徳だからです。あまりにも崇高な生き方をしている人物であるため,生徒たちとかけ離れてしまうからです。そうならないためにも,取り上げる人物の中にある人間臭い部分やエピソードを紹介することが必要だと考えます。つまり,偉人と生徒を重ね合わせるようなことを工夫するのです。そうすれば,生徒は,自分のこととして考えることができると思います」


 この発言後,北海道の道徳研究会を主催されている先生が私に声をかけてくれました。その先生は,真理の探究という内容項目を教えることの難しさを感じていたので,私の発言が大いに参考になったということでした。その後名刺交換をして別れました。このように発言をすることで新たなつながりが生まれることがあります。このつながりが新たな学びにつながると考えています。

中規模校で素直な感じの生徒が多かったです。何よりも若い先生たち(もちろん私の主観です)がこの研究大会を盛り上げていると感じました。公開授業者,道徳教育推進教師,研究主任などほとんどが若手だったからです。まあ40代の先生もいましたが。