半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3101 どこでどうやって何を学んでいるのか

今日,たまたま以前一緒の学校に勤務していたH先生と会いました。
当時私は30代後半で,H先生も30歳になったばかりだったと思います。
その学校では,若い先生が多くていろいろな話をしたり遊んだりしていました。
ちょうど私がサークルに入り,セミナーを開催するようになった頃でしたから,多くの人と学ぶ機会を欲していたのかもしれません。
そこで,10人ぐらいの若手の先生たちと一緒に月に1回程度学習会をするようになりました。
放課後に会議室を使い,学級づくりや学級通信のつくりかた,生徒指導,道徳授業などについてレポートを持ちより,みんなでワイワイ話をしていました。
特に覚えているのは,4月の始業式の前日に,どういう学級びらきをすればいいのかお互いのアイデアを出し合ったことです。
新学期の準備の事務的な仕事がたまっていたと思いますが,6時ぐらいから8時ぐらいまで学び合いました。
他には,夏休み旅行に行ったり,酒席の2次会や3次会では教育について熱く語ったりしたこともありました。

さて,H先生もその学びの中にいました。
H先生は,現在市内の人権教育学習会を月に1回程度開催し,教師や地域の方や保護者と一緒に学んでいるそうです。
話をしていくうちに,私と同じ悩みがあることが分かりました。
それは,参加者が少ないということです。特に若手教師の参加が少なくこれからどうしようかと嘆いていました。
うちのサークルや教師塾も同じ悩みです。
参加者がなかなか10名をこえないのです。
リピーターは大歓迎なのですが,新しい参加者がなかなかいないのです。


H先生はこんなことを言っていました。

「若い先生たちはどこでどうやって学んでいるのでしょうね」

まったく同感です。

教育雑誌を買って読んでいるふうでもなく,教育書を読んでいるふうでもありません。
サークルや私的な研修会に参加しているふうでもありません。
当然,先輩から学んでいるふうでもありません。

では,どこでどうやって何を学んでいるのでしょうか。

ネットの情報や年齢が近い教師と一緒に悩みをききあっているのでしょうか。

先輩から後輩へ受け継がれていく教師文化は消えつつあるようです。

これからの教育現場がどうなるかとても心配です。