半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2363 これって道徳の時間にやることですか?

道徳の時間における発問について,調べている時に「中学校学級経営」(1988年9月号)の特集に目が留まりました。
特集は,「道徳の授業を面白くする」でした。
その中で,尾木直樹さん(当時は,東京都練馬区の中学校勤務)が次のように書いていました。


〈引用始まり〉
幸いにも,私の場合,この一五年間ただの一度も,いわゆる講義調の「授業」として道徳を展開したことはありませんでした。
〈引用終わり〉

この文を読んだ時に,いくつかの疑問が残りました。
①幸いにも「講義調」の道徳授業をしたことがなかったということは,普通(講義調)の道徳授業をすることは不幸なことなのか。
②講義調ではない,道徳授業とはどんな授業なのか。


②について,尾木氏は,このような道徳授業を行ったと報告していました。

年間8回にわたり講演会や映画上映,コンサートなど行ったそうですが,彼はこれを合同道徳(学活)と言っています。

もちろん(学活)と書いていますから,道徳の時間だけでは足りずに学活も利用したのでしょう。
しかし,この取り組みは,道徳の時間にやるべきことではないと思います。

道徳の時間について十分な理解もなくやったとしか思えない,そんな記事でした。
大丈夫でしょうか?尾木ママ