半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2359 「私たちの道徳」活用状況調査結果

文科省が調査した「私たちの道徳」の活用状況結果を読んでみました。
読んでみて,気になった部分をいくつか紹介します。

1 「道徳の時間の指導でどのような教材を使用していますか。該当するものを全て選んでください。」
・「私たちの道徳」は,小学校で99.5%,中学校で98.4%。
・自作教材を使用しているのは,小学校で39.7%,中学校で65.7%
・民間の教材会社で開発・刊行した教材を使用しているのは,小学校で85.3%,中学校で
78.8%。

2 「道徳の時間の指導で主に使用している教材を以下の①〜⑧から一つ以上三つまで選んでください。」
・「私たちの道徳」は,小学校で92.7%,中学校で82.9%。
・自作教材を使用しているのは,小学校で11.2%,中学校で35.2%。
・民間の教材会社で開発・刊行している教材を使用しているのは,小学校で78.2%,中学校で70.4%。


気になったのは,2の質問で「私たちの道徳」を主に使っている学校がほとんどであるということです。
主にということは,道徳の時間50分間で中心的な資料として活用しているということです。
これは,本当のことでしょうか。
確かに「心のノート」よりは,読み物資料がたくさん掲載されていますから,中心的資料として使用できます。
しかし,「私たちの道徳」を主に使っている教師はあまり見たことがありません。
もしこれが本当ならば,どのように活用したかの実践例を紹介してほしいと思います。
もちろん,型どおりの流れではなく,生徒の関心を高め,生徒の心に響くような流れになっている必要があります。
そうしないと,今までの副読本中心の道徳の時間になってしまいます。

次のアンケートでは,是非,生徒へ質問して欲しいと思います。
そうすれば,本当の実態がわかるでしょう。