梅雨時や夏休みが近づくと,生徒から,怪談話をしてほしいという声が出てきます。
授業の内容が早く終わったときや隙間の時間を利用して,怪談話をする時があります。
思った以上に,生徒が怖がり,盛り上がります。
さて,今回は2007年10月31日のHPに書いた記事を紹介します。
離島で単身赴任生活をしていた頃の内容です。闇が身近にあった時の話です。
612 「闇」の恐怖(10/31)
仕事が終わって帰路につく頃は,真っ暗である。
学校から離れるにつれて,暗くなる。外灯や民家もあまりない
ので,道路の白線がかろうじて見える程度である。
家までの約7分間という短い時間だが,一瞬「闇」を感じることがある。
その「闇」とは「恐怖」のことである。
そういえば,自宅にいるときは,この「闇」を感じることはあまりなかった。
道路では頻繁に通る車のヘッドライト,立ちならぶ民家の灯り,コンビニ
のまぶしいくらいの照明。暗いところはあっても「闇」はなかった。
人間にとって「闇」の「恐怖」は必要なものだと感じる。
「闇」に何かが潜んでいるのではないか。何があるのかわからない。
黄泉の国につながっているのかも。「闇」には「死」のイメージがある。
「闇」を知らない都会の子どもたちは,テレビ,映画やゲームなどが創り出した
「恐怖」ではなく,自然もつ「恐怖」を感じることがないのではないか。
それが,「死」に対する誤ったイメージを持つ遠因となっているのかもしれない。
「恐怖」を知らない人間は,おごりをもつようになってしまう。