半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2165 テストの心得

本日,発行した学年通心13号より

■テストの心得〜前期期末テストに向けて〜
 社会科の定期テストを採点している時に,次の5つの点が気になります。
  ①問題文をよく読んでいない。(すぐに解答用紙に書こうとしている)
  ②問題文をよく読まずに,すぐに図や年表や写真だけを見て解答しようしている。
  ③思考を途中で止めてしまっている。(もうちょっと先まで考えれば答えが出る)
  ④基本的な言葉を漢字で書いていない。(小学校で習った語句をひらがなで書いてある)
  ⑤字が小さい,薄い。
 ①と②について,できているかどうか【第1問】を解いてみましょう。
「ナナ」「ニニ」「ヌヌ」「ネネ」ときているので,おそらく「ノノ」と答えた人も多いことでしょう。間違いです。もう一度,問題文をじっくりと読んでみましょう。「エリーの父親には…」とあります。ですから,あとひとりの娘の名前は「エリー」です。間違った人は,問題文をよく読まずに,イラストを見て答えたのだと思います。
③についての【第2問】です。この問題文だけを読むと,なぞなぞのように思えますが,考えを先に進めていくと答えが見えてきます。
答えがでない人は,大工=男性という先入観を持っているのでしょう。しかし,大工=女性という発想ができれば,Aさんは女性で,Bさんには,他に漁師の兄がいるということです。

④と⑤については,公立高校入試問題では,「ひらがなで答えてもよい」という指示がありますが,小学校で習った基本的な語句をひらがなで書いてあったら,採点をしている先生はどう思うでしょうか。こういう生徒を高校生として入学させようと思うでしょうか。基本的なことをしっかりと身につけていることは,テストを受ける上での大切な資格の1つなのです。
 いよいよ今週は,前期期末テストがあります。上に挙げた5つのことを注意しながら,50分間脳をフル回転させて取り組んで欲しいと思います。(問題の出展は『テストの花道2』(河出書房新社