半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2095 子育ての目標

本日,発行した学年通心第3号より

■子育ての目標〜学年懇談会で話したこと〜
 先週16日火曜日は,今年度初めての授業参観と学年懇談会がありました。授業を見に行きましたがたくさんの保護者が参観されていていました。その後,学年懇談会がありましたが,そこで話した子育ての目標について紹介します。(懇談会は23名の参加でした。)
 1つめは「自律」です。広辞苑で調べると「自分の行為を主体的に規制すること。外部からの支配や制御から脱して,自身の立てた規範に従って行動すること」とあります。これを子育てと関連付けて考えると,自分の言葉,自分の行動に責任を持たせることだと思います。自分勝手な言動を慎むことをしっかりと身につけさせることが大切なのです。これが,周りの人との協調性を持つもとにつながります。
 2つめは「自立」です。広辞苑では「他の援助や支配を受けず,自分の力で判断したり身を立てたりすること。ひとりだち。」とあります。これを一言でいえば,親離れをさせることだと思います。子供自身が一人でできることをどんどん増やしていくことです。これには,親自身が次第に「子離れ」していくことが必要です。いつまでも幼児のような扱いをしては,社会人にはなれません。このことを花まる学習会代表の高濱正伸さんは,次のように言っています。「私が育てたいのは、受験を勝ち抜く人間じゃない。どんな時代にも、一人でメシが食える大人なんです。この国は(自分の力で)「メシが食えない大人」を量産しているのではないか。そんな問題意識を持って私は20年前に学習塾を立ち上げた。自立できなかった人の共通の特徴は「自信がない」こと。塾や予備校であらゆる学年の子を教えていくうち、その「残念な結果」の土台は、小学校低学年までに培われると確信した。何とか子供たちが、将来自立できるよう自信をつけさせたい。」(産経ビズより)
 この2つの目標を達成させるためには,学校の力だけではかなり難しいというのが現状です。また,家庭の力だけでも厳しい部分があるのではないでしょうか。そこで,学校と家庭が同じ方向を向いて子供を導き育てることが重要だと考えます。そして,学校の力と家庭の力に地域の力が加わることで補充できると思います。少々生意気なことを書きましたが,時流に流されることなく子育てにじっくりと考える,きっかけになればと思います。お忙しい中,ご参会ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。