半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

ニッポンの嵐

昨年の秋,全国の小中高に無料で配布された「ニッポンの嵐」という本を知っていますか。ネットオークションでは9万円という高額がついているようです。タイトルだけで判断すると,アイドル写真集の臭いがしますが,これがとてもいい内容なんです。その一部を紹介します。相葉雅紀くんが千葉の宅老所に訪問した時の理事長の伊藤さんの話です。
〈以下引用〉
伊藤「ちゃんと生活のなかで看取ると,子どもが生まれたときと同じ感動につながるから。だって,加藤のかみさんもここで働いとったとき,涙流しながら亡くなったおばあちゃんの体を拭くのよ。みんなに見守られながらここで亡くなったおばあちゃん。死ぬことは悲しいことなんだけど,涙流しながら,でも,笑顔なのよ。「よかったね。おばあちゃん,ここで亡くなられてよかったね」って。涙流しながらでも笑いながら。すごい不思議な光景なんですよね。それって。」
相葉「へぇ〜。」
伊藤「だから,死の場面をちゃんと生活の中に取り戻す。それだけでも変わるよね,若い人たちの考えとか。」
〈引用終わり〉

学校だけではなくて,一般の書店で販売し,ひとりでも多くの人々に読んで欲しい内容です。