半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

5005 「暁の宇品」

9日に行われた公立高校前期入試の合格者発表の次の日に,落ち込んだ生徒が数名いました。3学級とも授業はじめの5分程度話をしました。ある女子生徒は,その話を聞いて,気持ちを入れ替えて後期に向けて頑張ろうと思いましたと担任に話したそうです。
そんなことがありましたので,学年通心の内容を故天台宗大阿闍梨酒井雄哉さんの「一日一生」に決めました。
午後は,少しずつ読んでいた「暁の宇品」(堀川惠子  講談社)を読破しました。なぜ,アメリカは広島に原爆を投下したのかという疑問を追ったノンフィクションです。また,日清戦争から太平洋戦争までを船舶輸送という視点でとらえた素晴らしい内容でした。社会教師は,戦争を教科書や指導書やネットの情報だけで分かったつもりで教えてはいけません。様々な角度から戦争を描いた小説やノンフィクションや映画やドラマ,漫画などを読んだ上で教えるべきだと思います。上澄みだけを理解して,教えられるほど軽い題材ではないはずです。
そういった意味でも,この本は重要な1冊となりました。