半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

4463 3.11の道徳授業

3.11を扱った道徳授業で,地震津波の動画を見せたものがあります。
また,死者や行方不明者の数字を提示するものもあります。
私も3.11を扱った道徳授業は2本創り実践しました。
①「HAPPY BIRTHDAY 3.11」
②「こいのぼり」です。
①は,楠本輝之先生の実践を中学校版へ変えたものです。
②は,市道徳部会でI先生が扱った教材をアレンジしたものです。
また,2017年11月に佐世保で開催された九州道徳教育研究大会では,私とは違う教師がこの授業を実践公開しました。
その時に,導入として津波の動画を見せました。
また,この実践は「とっておきの道徳授業 中学校編13」(日本標準)に掲載されています。
さて,何が言いたいかと言えば,
3.11の道徳授業で,地震津波の動画を見せる必要があるのか,また,死者や行方不明者の数を提示する必要があるのか,ということです。
これらを使うのは,被害の大きさや災害の恐ろしさ,そして人々の悲しみに生徒により強く伝えるためだと思います。
昨日の読売新聞に,お笑いコンビのサンドウィッチマンへのインタビュー記事が紹介されていました。
〇「伊達 ネタの中で「死」という言葉は言いたくなくなりました。津波を連想させてはいけないと思って。」
〇「富沢 控えめになりました。笑いの本質は変わりませんが。」
伊達さんの言葉に共感します。
中学生に行う道徳授業で「死」を扱うことに慎重でありたいのです。「死」を教えて「生の大切さ」を教えるのであれば,もっと「生の素晴らしさ」を伝える道徳授業を創りたいのです。
安易に,「死」を連想させるような教材は使うべきではないと考えているのです。