半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

3590 80㎝の距離

今朝のあいさつ運動中に大学生に話したことです。
テーマは,生徒との距離についてでした。
新任の若手教師が最初につまずくことの一つに生徒との距離感をつかめないことがあります。
若いので生徒も教師を兄さんお姉さんみたいに捉えてしまい,距離がぐっと近くなってしまう傾向があります。
教師自身も若いので生徒に近づきすぎてしまい,馴れ馴れしく接するお兄さんお姉さん教師になってしまうのです。
つまり,生徒との距離が近すぎるのです。
近すぎると何が良くないのかと言えば,生徒との関係が良好な時はいいのですが,しばらくすると必ず,こう訴える生徒が出てきます。
「先生はひいきをしている」
「○○ちゃんとばかり話している」
こうなると,生徒との関係が崩れてしまい,他の生徒にも悪い影響を与えます。
最悪の場合は,クラスの女子生徒全員を敵に回すことにもなりかねません。

これをを防ぐに為には,最初から生徒と適度な距離を保つことです。
具体的には,以下のことを意識しています。
①服装で距離をつくる(スーツ,カッターシャツ,ネクタイ,クールビズ
②くれぐれもTシャツ,ジャージで通勤しない。
③生徒の名前は名字で呼ぶ。
④くれぐれも下の名前で呼ばない。
⑤言葉づかいも意識して,ちょっとよそよそしい感じで話す。
⑥しかし,生徒が困っていたらすぐに動く。
⑦悩んでいる生徒にはすぐに声をかける。

このような,つかず離れずの関係を「80㎝の距離」と言っています。

教師になる前に,こういったことを知っているだけでその後の教師人生が大きく変わってくるのです。
初任者研修では聞けないことだと思います。